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目次
HamigakiライブラリのビルドにはBoost C++ライブラリの準備が必要なので、「Getting Started」を参考にBoostをインストールする必要がある。ここでは典型的な例をいくつか示す。
MicrosoftのVisual C++ 7.1 (2003)およびVisual C++ 8.0 (2005)を利用しているユーザーは、Boost Consultingの提供するBoostPro Binary Installerを利用することでインストールプロセスを簡略化できる。
HamigakiライブラリのビルドにはbjamとBoost.Buildが必要なので、コンポーネントの選択時に「Tools」と「Add to path」にチェックを入れること。
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注意 |
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| このインストーラーに含まれるビルド済みライブラリはlibbzip2/zlib等の外部ライブラリに依存する機能が無効になっている。このため、それらを利用するHamigaki.Archiversのbzip2/gzip/ZIPサポートが必要な場合は、このインストーラを使わず、ソースコードからビルドしなくてはならない。 |
いくつかのLinuxディストリビューションではBoostのバイナリパッケージが提供されているので、これを利用するとよい。しかし、大抵はbjamやBoost.Buildが含まれていないので、以下のアーカイブを展開して使用する。
bjamはパスの通ったディレクトリへコピーすればよい。
Boost.Buildは適当なディレクトリ(/usr/share/boost-buildや${HOME}/share/boost-build等)にコピーする。/usr/share/boost-build以外の場所にコピーした場合は、そのパスを環境変数BOOST_BUILD_PATHに設定する。
一例として、MS Windows上のVisual C++ 8.0でビルドする手順を紹介する。
boost_1_34_1.zipをダウンロードし、適当なディレクトリ(ここではC:\Boost\src\boost_1_34_1)に展開する。bzip2やzlibのサポートを有効にする場合は、以下のライブラリも展開する。
ここではそれぞれ、C:\Boost\src\bzip、C:\Boost\src\zlibに展開したものとする。
スタートメニューから「コマンド プロンプト」を起動し、以下のコマンドを入力する。
C:\WINDOWS> cd C:\Boost\src\boost_1_34_1\tools\jam\src C:\Boost\src\boost_1_34_1\tools\jam\src> build.bat
C:\Boost\src\boost_1_34_1\tools\jam\src\bin.ntx86\bjam.exeにbjamの実行ファイルが作成されるので、適当なディレクトリ(ここではC:\Boost\bin)にコピーする。ホームディレクトリに以下の内容でuser-config.jamというファイルを作成する。
module
{
BZIP2_SOURCE = C:/Boost/src/bzip ;
ZLIB_SOURCE = C:/Boost/src/zlib ;
}
import toolset : using ;
using msvc : 8.0 ;
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ティップ |
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通常、ホームディレクトリは、Windows 2000/XPではC:\Documents and Settings\であり、Windows VistaではC:\Users\である。 |
再び、「コマンド プロンプト」から次のコマンドを実行する。
C:\WINDOWS> cd C:\Boost\src\boost_1_34_1 C:\Boost\src\boost_1_34_1> C:\Boost\bin\bjam install
C:\Boost\include\boost-1_34_1にBoostのヘッダファイルが、C:\Boost\libにビルドされたライブラリがインストールされる。